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ワンポイント通電

外側上顆炎(テニス肘)

外側上顆炎の患者さんは、重い荷物を持った時やタオルを絞る時、ホウキで掃くときなどに肘の外側に強い痛みを訴えます。一般的には外側上顆に付着する筋肉、中でも短橈側手根伸筋が原因とされていますが患部通電だけでは改善しにくい疾患の一つです。しかし、患部だけに囚われず関連部からの通電や全体のバランスを整えることで短時間で痛みが消失または軽減します。

外側上顆炎と診断された患者さんにタオルを絞っていただくと肘の外側に痛みを訴えますが、腕を拳上した状態で同じようにタオルを絞っていただくと痛みが消失したり軽減することがしばしばあります。肘そのものの問題であればどの角度でも痛いはずですが、拳上して痛みが楽になるという事は患部ではなくて他に問題がある可能性があります。

考えられる要因は、何らかの原因で斜角筋が緊張し腕神経叢を圧迫しその痛みが肘に放散している可能性です。拳上することで鎖骨が上に上がり腕神経の圧迫が取り除かれたことで痛みが軽減したと考えられます。もう一つ、棘上筋のトリガーポイントが活性化すると肘の外側に痛みが放散します。この場合は、仰臥位にてタオル等を絞っていただくと痛みが軽減します。


【外側上顆炎(テニス肘)】
斜角筋もしくは棘上筋の筋緊張をマイオパルスもしくはエレサスの0.3 Hzにて取り除きます。次に患部(外側上顆)と斜角筋もしくは棘上筋を結びポイント通電します。
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アキュスコープ 0.5, 80 Hz
マイオパルス  0.3, 60 Hz
エレサス    0.3, 80 Hz
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※最後に短橈側手根伸筋などの伸筋群と関連した橈側手根屈筋などの屈筋群をYプローブで1分ほど面通電します。この時、対象筋肉が弛緩する姿勢にて通電すると圧痛なども消失もしくは軽減します。