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サンディエゴ研修

第3回 サンディエゴ研修

[2012年9月]


スポーツ医療先進国のアメリカはサンディエゴへ、今年で3回目となる「アキュスコープ研修」に出掛けて参りました。
今回は、ドクター、柔道整復師、鍼灸師、トレーナー、理学療法士という多職種の方々が参加。現地講師による実技メインの講習、微弱電流機器(エレサス、アキュスコープ、マイオパルス)の効果的な使用法等、様々な講義が実施され、先生方と有意義な時間を過ごすことができました。


■PROJECT WALK[プロジェクトウォーク]視察
【施設案内:Ms.Jillienne Feather, Certified Specialist of Project Walk Inc.】

世界で唯一の脊髄損傷患者専門のリハビリテーション施設です。昨年全面改装され、クライアント(患者)さんとスタッフとのコミュニケーションをより図れるようにと仕切りをガラス張りにするなど工夫がされていました。また、床は鉄アレイなどを落としても室内に音が響かないような配慮がされてあったり、壁に多くの鏡を取り付けることでクライアント自身の動きなどが見やすくなったりと、より進化した改装となっていました。

使用されていた器具のいくつかは、クライアントさんの利便性に合わせたハンドメイドのものもあり、常に前向きに取り組めるようスタッフの方々のアイデアが随所に施されており、我々も刺激になることが多々ありました。

失われた機能をどのように取り戻していくかの試みやトレーニングは、クライアントさんに大いなる勇気と希望を与えていると感じました。何より多くのスタッフが、とても明るく前向きにサポートしている姿が印象的で、その雰囲気が施設全体の雰囲気となり、より主体的に活動しようとする心の持ち方を育てていると感じました。


■EGOSCUE[エゴスキュー]講義
【講師:Mr.Justin Archer, Therapist of Egoscue University】

エゴスキューメソッドと呼ばれるサンディエゴ発祥のトレーニングで、姿勢改善のための運動療法です。身体を1つのものとして捉えることで「姿勢・バランス」の維持や改善能力を引き出すというコンセプトを中心にお話いただきました。今回の講師のArcher氏は、元々エゴスキューにより回復した患者側の立場にいらっしゃったそうですが、その回復力の素晴らしさを実感した体験者として現在はエゴスキューを伝える側に立たれているそうです。

ご参加頂いた先生方からは、実際に体験することで、体の構造、また運動療法やバランスの重要性を改めて認識し勉強になった部分が多かったとの声を頂きました。


■PNF[ピーエヌエフ]講義 【講師:Mr.Kevin Messey, Certified Athletic 【Trainer, MS, ATC, CSCS, CES of PANACEA Sports Medicine】
PNFとはProprioceptive Neuromuscular Facilitation (固有受容性神経筋促通法)の略で、個々の患者さんがより高度なファンクショナルレベルに到達するのを手助けすることを目的とした総合的な施術コンセプトです。
施術者と患者さんがお互いの力を利用して行うトレーニングで、施術者側の動きの一つひとつにも意味があり、毎年先生方より「難しい!」という声が聞こえてきます。手をかける方向、力を入れる方向などは慣れるまでに何度も何度も繰り返して習得する必要がありそうです。特にこの講義は実技をメインとした講義なので、今後実際の施術に取り入れようとお考えの先生も多くいらっしゃる講義の一つでもあります。


■アキュスコープ講義
【講師:Mr.Ryu Kawajiri, BS, ATC of San Diego Athlete Support System】

毎回メインとなるこの講義の講師はKawajiri氏で、何度聴講してもアキュスコープに対する熱意を感じさせて頂け、また私どもも初心に戻って立ち位置を見直すことができる講義でもあります。
実際の症例の中で行われている通電方法のご紹介や、ご参加いただいた先生方からの実際の使用法などについてのお互いのディスカッションや質疑応答は、非常に有意義なものとなり、新たな刺激を受けることができました。

また、今回PNF講義の講師を務めて頂いたMessey氏にUCSD(University of California, San Diego)のトレーニングセンターで、検証として学生に当社微弱電流治療器『エレサス』で実際の通電を行っていただきました。現在では『エレサス』が早期復帰には無くてはならない存在になっているとのMessey氏の言葉がとても印象的でした。






【TRANSFORM】
視察した「プロジェクトウォーク」の壁画に、幼虫が蝶に変わる様子が描かれてありました。今回の研修で、日々の業務内容、サンディエゴ研修のレベルアップ等、多くの課題を発見できました。これを活かし更に「TRANSFORM」したい、と心に誓う旅となりました。

ご参加いただきました先生方、現地サポートスタッフの皆様、誠にありがとうございました。これからも、先生方のご期待に添えるようサンメディカルは今後ますます「TRANSFORM」して参ります! (森本 義成)